不動産投資

【不動産投資】法人化して得られる5つのポイント

『不動産投資をする際、法人化した方が得なのか?』という疑問をお持ちの個人事業主は多いと思います。不動産投資で節税を意識する方がまず知っておきたいのは、「個人」と「法人」での経費取り扱いの違いですよね。

不動産投資で節税を意識する方がまず知っておきたいのは、「個人」と「法人」では経費として認められる範囲が大きく異なるという点です。

個人事業主の場合、経費にできるのは事業に直接関係する支出だけ。
プライベートと事業が混在する支出(家賃・光熱費など)は、按分(あんぶん)計算で事業に使った割合だけを経費にできます。

一方、法人では、会社としての支出は『原則すべて経費(損金)』の対象となります。

ただし、個人的な飲食や旅行費を会社の経費に計上すると、税務署から「役員賞与」として否認されることもあるため、線引きは慎重に行う必要があります。

そこで理解しておくべき、不動産投資・法人化して得られる5つのポイントについてご紹介いたします。

 法人化で得られる主な5つのポイント

法人化すると、個人のときには難しかった支出を経費として扱えるようになり、節税の幅が広がります。ここでは、代表的な5つのポイントを紹介します。


① 生命保険料を経費化できる

個人で生命保険に加入しても、所得控除は年間最大4万円まで。
しかし法人であれば、保険の種類によって保険料の一部を会社の経費に算入できます。

法人保険は短期的な節税効果が高い反面、満期時や解約時に受け取る返戻金は「法人の収入」となるため、**税金の先送り(課税の繰延べ)**である点を理解しておくことが重要です。

② 自宅を「社宅化」して家賃を経費に

個人事業主の自宅家賃は原則として経費になりません。
しかし、法人であれば会社名義で賃貸契約を結び、役員社宅として貸し出すことが可能です。

この場合、会社が支払う家賃は経費になります。一方で、役員本人は一定額(賃貸料相当額)を会社に支払う必要がありますが、実際の家賃よりも低く設定できるため、会社の経費を増やしながら役員個人の手取りも増やすことができます。

③ 出張日当を「非課税」で支給できる

法人では、旅費規程を作成すれば、役員や従業員に「出張日当」を支給できます。
これは交通費とは別に支払うもので、

  • 会社にとっては経費(損金)

  • 受け取る側にとっては非課税所得

という大きなメリットがあります。

物件視察や出張のたびに日当を設定することで、節税と手取りアップを同時に実現できます。出張記録や写真など、客観的な証拠を残しておくことを忘れないでください。

④ 役員退職金を活用できる

法人化最大のメリットのひとつが、役員退職金制度を設けられること。会社が支払う退職金は全額が経費になり、個人側では退職所得控除+1/2課税という強力な優遇を受けられます。

退職金の適正額は、以下のように計算するのが一般的です。

退職時報酬月額 × 勤続年数 × 功績倍率(社長なら2〜3倍が目安)

長期的な節税・資産移転を考えるなら、必ず導入しておきたい制度です。

⑤ 中小企業倒産防止共済(セーフティ共済)の全額損金化

法人は、『毎月最大20万円(年間240万円)』まで掛金を経費にできる「倒産防止共済(セーフティ共済)」に加入できます。不動産賃貸業でも加入でき、将来の修繕資金の積立として活用することも可能です。

解約時には解約手当金が収入扱いとなるため、こちらも課税の繰延べになりますが、益圧縮と資金繰り改善を同時に実現できる点が大きな魅力です。

 法人化で得られる社会保険上のメリットも

法人化して役員報酬を支給すると、社会保険(健康保険+厚生年金)に加入できます。個人事業主が加入する国民健康保険・国民年金よりも制度が安定しており、報酬額の調整によって保険料をコントロールできる点も強みです。

特に、70歳以上の役員は厚生年金保険料が不要になるため、法人化後の設計次第で負担を軽減することも可能です。

 まとめ:法人化は「節税+資産設計」の戦略ツール

法人化によって経費計上の範囲は格段に広がり、節税・資産移転・社会保険対策の自由度も高まります。

ただし、法人に残った利益はあくまで「法人の資産」。個人が自由に使えるお金とは区別しなければなりません。

公私の線引きを明確にしながら、自分の不動産経営に合った法人スキームを取り入れることが、長期的に安定したキャッシュフローを築く第一歩です。

まずは法人化することから始めてみませんか?

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